Windows PC 旧型PCの活用事例
Ubuntu Desktop 22.04 LTS
Wine で Windowsアプリ を実行する
Wineとは「Windows APIを通じて、64bitのUnix系OSにおいてWindowsアプリをネイティブ動作させる」ソフトウェアで、Wineを使用すると「Linux」で「Windows」アプリが実行できる。
以下、Ubuntuに Wineを導入し、Windowsソフトウェアの「.exe」という拡張子ファイルを実行した記録。
1. wine のインストール
Ubuntuのソフトウェアセンターを開き、検索ボックスに「wine」と入力して検索。
上記の画面が表示されるので、「Wine」と「Q4Wine」の2つをインストールする。
Wine のインストール。
Q4Wine のインストール。
2. wine の設定
ターミナルを開き「
winecfg」と入力してEnterを押す。
「
/home/ubunntu/.wine」フォルダが作成される。
Windowsアプリケーションは、ここにインストールされる(後述)。
同時に、「
Wine 設定」画面が表示される。
「Windows のバージョン」を【Windows 10】に変更した。
「ドライブ」タブを開くと【C:】ドライブが作成されている。
「Wine について」タブを開くと、バージョンが【6.0.3】になっていた。
3. Windowsアプリケーションの準備
「ホーム」配下に「
work」フォルダを作成し、このフォルダーに Ubuntuで稼働させたい Windowsアプリケーションの「.exe」をダウンロードした。
今回導入を試みるWindowsアプリは、SBI証券の「HYPER SBI」というツールにした。
4. Windowsアプリケーションのインストールと実行
ターミナルを開き、Windowsアプリケーションの「.exe」が保存されているフォルダに移動する。
「wine プログラム名.拡張子」を入力し、Windowsアプリのインストーラーを実行する。
Windowsアプリのセットアップが開始される。
セットアップの完了後、Windowsアプリが無事起動された。
アプリケーション一覧に、導入したアプリのアイコンが追加される。
デスクトップにもショートカットアイコンが作成されるので、これをクリックすると導入したアプリが起動する。
5. Windowsアプリケーションがインストールされる場所
ファイルを開き、右上にある「≡」をクリックして「隠しファイルを表示」にチェックをいれる。
「.wine」フォルダが作成されている。
この中に「drive_c」フォルダある。
「drive_c」フォルダには、「Program Files」がある。
これらの該当フォルダに、Windowsアプリケーションがインストールされる。
6. Q4Wine の使い方
「Q4Wine」は、「Wine」でアプリを実行する前に環境を設定するツールで、導入後アプリケーション一覧に、「Q4Wine」のアイコンが追加される。
「Q4Wine」のアイコンクリックと、設定画面が表示されるので「次へ」をクリックする。
特に設定を変える必要は無いので、全て「次へ」で画面を進める。
最後の画面で「完了」をクリックする。
設定が終了すると、「Q4Wine」が立ち上がる。
「ファイル」タブから「実行」を選択する。
「プログラムを実行」画面が表示されるので、【プログラム】欄に導入したいWindowsアプリケーションの「.exe」ファイルへのパスを設定し、「OK」をクリックすると、Windowsアプリを実行する事ができる。
この方法以外に、Windowsアプリケーションの「.exe」ファイルを右クリックし、「別のアプリケーションで開く」を選択すると・・・。
「アプリケーションの選択」画面が開くので、「Q4Wine」をクリックする。
「プログラムを実行」画面が開き、【プログラム】欄に右クリックした、Windowsアプリの「.exe」ファイルへのパスが自動で設定されている。
「OK」をクリックすると「.exe」ファイルが実行され、Windowsアプリのセットアップが開始される。
この方法で、Windows版の【FileZilla】をインストールしてみた。
Windows版の【FileZilla】がインストールされた。
「OK」をクリックすると、Windows版の【FileZilla】が無事に立ち上がる。
デスクトップにも【FileZilla】のショートカットアイコンが作成されており、これをクリックしてみる。
接続先のサーバは「公開鍵」が設定されているので、鍵ファイルへのパスを設定する。
Windows版の【FileZilla】で、SFTP 接続が可能になった。
以上。
(2023.07.26)