Linux Mint Google Chrome のショートカットアイコンをアカウント別に作る

Linux Mint (Cinnamon) 活用ノウハウ
Google Chrome
デスクトップに ショートカットアイコンを アカウント別に作る
 
Google Chrome のショートカットアイコンを「プロファイル別」に作れば、デスクトップやメニューからアイコンをクリックするだけで指定した「Chrome アカウント」で起動できるようになる。
 
「Google Chrome — 仕事」を右クリックして「デスクトップに追加」を選択する
 
以下、Google Chrome のショートカットアイコンを、「アカウント(プロファイル)別に作る手順」を実例つきで分り易く記録した。
 
 

 

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1. デスクトップに配置するショートカットの作り方
 
✅ Linux でアプリのショートカットを作成するには、
「デスクトップファイル(.desktop)」を作成して配置します。
 
通称デスクトップファイルとよばれる「Desktop Entry」は、(.desktop)という拡張子を持つテキストファイルです。
 
🔹 手順-1:テキストエディタ「nano」で作成する。
 
🔹 手順-2:「/usr/share/applications/」 ← 全ユーザーが利用可能
  または、「~/.local/share/applications/」 ← 特定のユーザーのみ
  に保存する。
 
🔹 手順-3:保存した「デスクトップファイル」に実行権限を付与する。
 
🔹 手順-4:メニューに登録されるので、
      メニューを右クリックして「デスクトップに追加」する。
 
 
ショートカット(.desktop)ファイルのサンプル
 
以下は、 プロファイル名で指定する簡易版 と プロファイルパスで指定する確実版 の例です。Exec= の部分だけ用途に応じて選んでください。
 
例 A — --profile-directory を使う(プロファイル名がわかっている場合)
[Desktop Entry]
Version=1.0
Type=Application
Name=Google Chrome — 仕事
Comment=Start Chrome with 仕事用 profile
Exec=/usr/bin/google-chrome-stable --profile-directory="Profile 1" %U
Icon=/home/ユーザー名/.local/share/icons/chrome-work.png
Terminal=false
Categories=Network;WebBrowser;
StartupWMClass=Google-chrome
 
例 B — --user-data-dir を使う(chrome://version で得た Profile Path を直接指定)
[Desktop Entry]
Version=1.0
Type=Application
Name=Google Chrome — プライベート
Comment=Start Chrome with private profile
Exec=/usr/bin/google-chrome-stable --user-data-dir="/home/ユーザー名/.config/google-chrome/Profile 2" %U
Icon=/home/ユーザー名/.local/share/icons/chrome-private.png
Terminal=false
Categories=Network;WebBrowser;
StartupWMClass=Google-chrome
 
🟢 プロファイルへのパスと名前の確認要領。
⚡ 現在稼働している Chrome のプロファイル名の確認。
 
Chrome のアドレスバーに chrome://version と入力して Enter。
Chrome のアドレスバーに chrome://version と入力して Enter
 
表示される「プロフィール パス」の行が、そのプロファイルの実際のディレクトリです。
出力例:/home/hp-mint/.config/google-chrome/Default
 

📌 デフォルトの .desktop ファイルを、コピーして作成することも可能です。
cp /usr/share/applications/google-chrome.desktop ~/.local/share/applications/google-chrome-profile1.desktop
 
⚙️ この場合テキストエディタ「nano」で、次の項目を編集する必要があります。
 
🔹 Name= を変更(識別用):同じ Name= だと上書きされる
Name=Google Chrome — 仕事用
 
🔹 Exec= を変更(プロファイル指定)
Exec=/usr/bin/google-chrome-stable --profile-directory="Profile 1" %U
 
 
プロファイル(例:Profile 1)の作られ方
 
プロファイル(例:Profile 1, Profile 2, …)は、Chrome が作成します。
場所は、~/.config/google-chrome/ の中です。
 
⚡ .desktop → 「このプロファイルで起動して」と Chrome に伝える。
     ↓
🔑 Chrome → 実際の(Profile 1)フォルダを作成する
 
✅ 新しいユーザーを Chrome 内で作成した時
Chrome の右上にある「ユーザーアイコン」→「追加」から新しいユーザーを作成すると、その時点で自動的に新しいプロファイルディレクトリが作られます。
例:
~/.config/google-chrome/Profile 1
~/.config/google-chrome/Profile 2
...
 
✅ プロファイルの命名 (Profile 1, Profile 2, …) は Chrome が内部的に順番で付けています。
自分で .desktop に直接書いても、それが勝手に作られるわけではありません。
 
🔎 プロファイル (Profile 1, Profile 2, …) ディレクトリの内容(一部)。
プロファイル (Profile 1, Profile 2, …) ディレクトリの内容(一部)
 
📁 主なファイルやフォルダ一(ブラウザの中身をすべて保存)。
 • ブックマーク、履歴、クッキー
 • 拡張機能やテーマ
 • 保存されたパスワード(ローカル保存時)
 • 設定、開いたタブ、ログイン情報
 
🧱 構造イメージ(抜粋)
~/.config/google-chrome/Profile 1/
├── Bookmarks
├── Cookies
├── Extensions/
│ ├── aaaaaaa_pluginid/
│ ├── bbbbbbb_pluginid/
│ └── ...
├── History
├── Preferences
├── Favicons
├── Web Data
├── Local Storage/
├── Service Worker/
└── Cache/
 
 
 
2. ショートカット(.desktop)ファイルの作成事例
 
✅ 作成する(.desktop)ファイルのファイル名を「Chrome-仕事.desktop」としています。適当に変更してください。
 
✅ 保存先を(~/.local/share/applications)にしています。
🔹 ここに保存すると、メニューに反映されるので、メニューから起動できるようにした後、メニューを右クリックして「デスクトップに追加」することとしました。
 
🔹 デスクトップに置く場合は、(~/Desktop/Chrome-仕事.desktop)に保存し、
cp ~/Desktop/Chrome-仕事.desktop ~/.local/share/applications/
で、メニューに登録することもできます。
 
✅ テキストエディタ「nano」で .desktop ファイルを作成。
sudo nano ~/.local/share/applications/Chrome-仕事.desktop
 
次の内容を貼り付ける。
[Desktop Entry]
Version=1.0
Type=Application
Name=Google Chrome — 仕事
Comment=Start Chrome with 仕事用 profile
Exec=/usr/bin/google-chrome-stable --profile-directory="Profile 1" %U
Icon=/home/ユーザー名/.local/share/icons/chrome-work.png
Terminal=false
Categories=Network;WebBrowser;
StartupWMClass=Google-chrome
 
メニューに登録するショートカット用の .desktop ファイルを作成
 
📌 ポイントー①:Chrome の実行ファイルへのパス。
Exec= にある /usr/bin/google-chrome-stable は 実行ファイルへのパス。
 
🟢 Chrome の実行ファイルへのパスは、which コマンドで確認出来ます。
which google-chrome-stable || which google-chrome || which google-chrome-beta
 
Chrome の実行ファイルがどこにあるか確認する
 
出力例:/usr/bin/google-chrome-stable
 ← これが、実行ファイルへのパス
 
📌 ポイントー②:追加作成するアカウントのプロファイル。
Google Chrome は、プロファイルごとに異なるデータディレクトリを使用する。
chrome://version で確認した Profile Path と被らないように設定(例:.../Profile 1)。
2つ目のプロファイルを作るなら(例:.../Profile 2)。
 
✅ 実行権限を付与する。
sudo chmod +x ~/.local/share/applications/Chrome-仕事.desktop
 
 
 
3. プロファイルの起動とアカウント設定の例
 
メニューの「インターネット」カテゴリーに「Google Chrome — 仕事」が登録されるので、ここから起動する。
メニューの「インターネット」カテゴリーに「Google Chrome — 仕事」が登録されるので、ここから起動する
 
アイコンが用意できていないので、アイコンが表示されていない。
 
Chrome が立ち上がる。「もっと見る」をクリックする。
「もっと見る」をクリックする
 
「理解しました」をクリックする。
「理解しました」をクリックする
 
「Chrome にログイン」をクリックする。
「Chrome にログイン」をクリックする
 
「作成したいアカウント」のメールアドレスを入力し、「次へ」をクリックする。
Google アカウントのメールアドレスを入力し、「次へ」をクリックする
 
パスワードを入力し、「次へ」をクリックする。
パスワードを入力し、「次へ」をクリックする
 
2段階認証の方法を選択する。
2段階認証の方法を選択する
 
2段階認証を行う。
2段階認証を行う
 
同期をオンにする。
同期をオンにする
 
Google Chrome が、追加作成したプロファイルで立ち上がる。
Google Chrome が、追加作成したプロファイルで立ち上がる
 
Google Chrome を立ち上げ直すと、同期もされる。
Google Chrome を立ち上げ直すと、同期もされる
 
 
 
4. アイコンの用意と設定例
 
任意の PNG(例えば 128×128)を作り、~/.local/share/icons/ に置くのが簡単(例:chrome-work.png)。
 
Chrome のデフォルトアイコンを使いたい場合、
🔎 find コマンドで探す。
sudo find /usr -type f -iname "google-chrome*.png"
 
数秒待つと、結果が表示される。
数秒待つと、結果が表示される
 
これらの中から、サイズの合うもの(例:128×128)を .desktop ファイルの Icon= に指定する。
Icon=/usr/share/icons/hicolor/128x128/apps/google-chrome.png
 
.desktop ファイルの Icon 設定を変更する。
.desktop ファイルの Icon 設定を変更する
 
メニューの「インターネット」カテゴリーを開くと、「Google Chrome — 仕事」にアイコンが設定されている。
メニューの「インターネット」カテゴリーを開くと、「Google Chrome — 仕事」にアイコンが設定されている
 
「Google Chrome — 仕事」を右クリックして「デスクトップに追加」を選択する。
「Google Chrome — 仕事」を右クリックして「デスクトップに追加」を選択する
 
デスクトップに、「Google Chrome — 仕事」のアイコンが作成される。
デスクトップに、「Google Chrome — 仕事」のアイコンが作成される
 
 

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以上。
(2025.10.19)

 

 

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