Linux Mint ディスク アプリで ディスクを管理する方法

低スペック PC 活用ノウハウ
Linux Mint (Cinnamon) の使い方 その-34
「ディスク」アプリ(GNOME Disk Utility) の使い方
 
Linux Mint の アクセサリーにある「ディスク」アプリ(正式には GNOME Disk Utility)は、ハードディスクや SSD の管理に欠かせないツールです。
このアプリを使えば、ディスクの状態を確認したり、パーティションを作成・編集したり、フォーマットしたりできます。
 
パーティションを指定した状態で、「▶」アイコンをクリックすると、「選択したパーティションをマウントします」ができる
 
この記事では、初心者向けに ディスク アプリの基本的な使い方を説明します。
 
 

 

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1. ディスク アプリの起動方法と画面構成
 
メニューからの起動:
スタートメニューをクリックし、「アクセサリ」カテゴリから「ディスク」を選択する。
スタートメニューをクリックし、「アクセサリ」カテゴリから「ディスク」を選択する
 
ターミナルからの起動:gnome-disks と入力して Enter。
 
初期画面:アプリが開くと、左側に接続されているディスクのリストが表示される。
初期画面
 
ハンバーガーアイコンから「ヘルプ」をクリックすると、バージョンが確認できる。
ハンバーガーアイコンから「ヘルプ」をクリックすると、バージョンが確認できる
 
gnome-disk-utility 46.0
UDisks 2.10.1 (built against 2.10.1)
 
画面構成:ディスクを選択すると、右側にそのディスクの詳細が現れる。
(下図は、システムディスクを選択した例。)
ディスクを選択すると、右側にそのディスクの詳細が現れる
 
ボリューム(パーティション)リスト:ディスク内のパーティションが一覧で表示される。
 
パーティションを選択すると、下部に各パーティションのサイズ、ファイルシステム(例: FAT,ext4, NTFS)、マウントポイントなどが表示される。
 
ファイルシステム パーティション 1:
 • FAT (32-bit version) — /boot/efi にマウント中
 • /dev/sda1 ← Linuxでのデバイス名 + 1番目のパーティション
 • EFI System
Linuxが起動するために必要なブートローダーやドライバなどを保存する「EFIシステムパーティション(ESP)」。
 
ファイルシステム パーティション 2:
 • Ext4 (version 1.0) — ファイルシステムルート (/) にマウント中
 • /dev/sda2 ← Linuxでのデバイス名 + 2番目のパーティション
 • Linux Filesystem
ext4は、Linuxディストリビューションのデフォルトファイルシステム。
 
ファイルシステム パーティション 2
 
外付けHDDを選択した例。(Timeshift のスナップショットを保存する場所)
外付けHDDを選択した例
 
500GB全体を ext4 にしており、デバイス名は /dev/sdb になっている。
 
📌 ポイント:
sda,sdb...はLinuxにおけるハードディスクのデバイス名。
sda1,sda2などの数字はパーティション番号。
 
 
 
2. ドライブのオプション項目の解説
 
画面右上にある「「三点リーダー」をクリックすると、「ドライブのオプション」が表示される。以下、このメニュー項目を解説。
画面右上にある「「三点リーダー」をクリックすると、「ドライブのオプション」が表示される
 
①.ディスクを初期化。
実行すると、ディスク上の既存パーティションがすべて削除され、空ディスク状態になる。
→ その後に「+(新規パーティション作成)」などでボリュームを作り、フォーマットします。
 
②.ディスクイメージを作成。
選択中のディスクまたはパーティションを、ひとつのイメージファイル(*.img など)として出力・保存する機能です。バックアップ用途に使われます。
 
注意点:
システムディスク(起動中のディスク)をイメージ化する場合は、ライブUSB等で起動して対象ディスクがマウントされていない状態で実行する方が安全とされています。
 
③.ディスクイメージをリストア。
上記で作成したイメージファイルを、別のディスク/パーティションに書き戻す(復元)操作です。
 
④.ディスクのベンチマーク。
選択中のディスクの読み書き速度やアクセス時間などをテストする機能です。
ディスクのベンチマーク
 
ディスクのベンチマーク
 
ディスクのベンチマーク
 
ディスクのベンチマーク
 
⑤.SMART データとセルフテスト。
選択中の物理ディスクが SMART(Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology)に対応していれば、そのステータス情報(温度、読み取りエラー数、代替セクタ数など)を読み出し、自己テストを実行できる機能です。
SMART データとセルフテスト
 
SMART データとセルフテスト
 
SMART データとセルフテスト
 
SMART データとセルフテスト
 
⑥.ドライブの設定。
選択中の物理ディスクに対して、ドライブ固有の設定(例:回転数/キャッシュの有効・無効、電源管理設定、ATA書き込みキャッシュ、書き込みキャッシュ解除、Advanced Power Management など)を調整できるものがあります。
 
 
 
3. パーティションの削除要領
 
Windows で使用していたHDDを接続してみる。
Windows で使用していたHDDを接続してみる
 
右端のパーティション(Partition 4)を選択し、「」をクリックする。
右端のパーティションを選択し、「-」をクリックする
 
確認画面が表示されるので、「削除」をクリックする。(Partition 4)
確認画面が表示されるので、「削除」をクリックする
 
パーティションが削除され、「空き領域」になる。
パーティションが削除され、「空き領域」になる
 
同様に、パーティション(Partition 3)を選択し「」をクリックする。
同様に、パーティションを選択し「-」をクリックする
 
確認画面が表示されるので、「削除」をクリックする。(Partition 3)
確認画面が表示されるので、「削除」をクリックする
 
「1.0 TB」の空き領域が出来る。
「1.0 TB」の空き領域が出来る
 
 
 
4. パーティションの作成要領
 
空き領域を指定し、「✙」をクリックする。
(✙:未割り当て領域にパーティションを作成します)
空き領域を指定し、「✙」をクリックする
 
「パーティションを作成」画面が表示されるので、パーティションサイズを指定し「次へ」をクリックする。
「パーティションを作成」画面が表示されるので、パーティションサイズを指定し「次へ」をクリックする
 
「ボリュームを初期化」画面が表示されるので、「ボリューム名」を入力し、パーティションの「タイプ」を選択し「作成」をクリックする。
(Windows で使用する(NTFS)を選択した例。)
Windows で使用する(NTFS)を選択した例
 
「パーティション 3」が作成され、フォーマットが始まる。
「パーティション 3」が作成され、フォーマットが始まる
 
フォーマットが終わると、ボリューム名が「Win Data」に、ボリュームのタイプが「NTFS」になる。
フォーマットが終わると、ボリューム名が「Win Data」に、ボリュームのタイプが「NTFS」になる
 
続けて、残りの空き領域にパーティションを作成する。(残りの空きサイズが自動でセットされる。)
続けて、残りの空き領域にパーティションを作成する
 
ボリュームのタイプに「Ext4」のLinuxファイルシステムを選択する。
ボリュームのタイプに「Ext4」のLinuxファイルシステムを選択する
 
「パーティション 4」が作成され、フォーマットが始まる。
「パーティション 4」が作成され、フォーマットが始まる
 
フォーマットが終了し、ボリューム名が「Mint Data」に、ボリュームのタイプが「Ext4」になる。
フォーマットが終了し、ボリューム名が「Mint Data」に、ボリュームのタイプが「Ext4」になる
 

📌 ポイント:
「パーティションを作成」時に表示される「ボリュームを初期化」を行えば、フォーマットも同時に実行されるため、改めて「パーティションを初期化」を行う必要はありません。
 
 
 
5. 既存パーティションの管理要領
 
🟢 ①.パーティションのその他のオプション。
 
パーティションを指定した状態で、「⚙️」アイコンをクリックすると、「パーティションのその他のオプション」が表示できる。
パーティションを指定した状態で、「⚙️」アイコンをクリックすると、「パーティションのその他のオプション」が表示できる
 
🔹 「パーティションを初期化」:パーティションを再フォーマットすることが出来る。
「パーティションを初期化」:パーティションを再フォーマットすることが出来る
 
「ボリュームを初期化」画面が表示されるので、「ボリューム名」を入力し、パーティションの「タイプ」を選択し「作成」をクリックする。
(Windows で使用する(NTFS)を選択した例。)
「ボリュームを初期化」画面が表示されるので、「ボリューム名」を入力し、パーティションの「タイプ」を選択し「作成」をクリックする
 
「詳細の確認」という警告画面が表示されるので、「初期化」をクリックする。
「詳細の確認」という警告画面が表示されるので、「初期化」をクリックする
 
 
🔵 ②.選択したパーティションをマウントします。
 
パーティションを指定した状態で、「▶」アイコンをクリックすると、「選択したパーティションをマウントします」が表示される。
パーティションを指定した状態で、「▶」アイコンをクリックすると、「選択したパーティションをマウントします」ができる
 
選択したパーティションをマウントすると、デスクトップにアイコンが表示される。
選択したパーティションがマウントされると、デスクトップにアイコンが表示される
 
マウントされた「NTFS」パーティションは、Linux Mint でも読み書きが出来る。
「NTFS」で作成したパーティションは、Linux Mint でも読み書きが出来る
 
NTFS:Windowsでネイティブに動作、Linux は ntfs-3g で読み書き可能。
 
NTFS-3Gは、MicrosoftのNTFSファイルシステム(Windowsの標準ファイルシステム)の読み書きを、LinuxやmacOSなどWindows以外のOSで可能にするオープンソースのクロスプラットフォームNTFSドライバです。
 
 
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以上。
(2025.10.21)

 

 

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