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wordpressの更新 ダウンロードに失敗しました。: ファイルのチェックサム(***) が期待値(***) と一致しません。

WordPress Twenty Seventeen
「バージョン 6.7-ja」に更新
ダウンロードに失敗しました
 
Raspberry Pi で運用している WordPress を「バージョン 6.7-ja」に更新しようとすると、次のエラーが出て更新が出来ない。
 
WordPress を更新
https://downloads.wordpress.org/release/ja/wordpress-6.7.zip から更新をダウンロード中…
ダウンロードに失敗しました。: ファイルのチェックサム (20c32602b98efe0b22fc2c81febb8820) が期待値 (e22e97f73eb14ad1fe8a10d2f8839975) と一致しません。
 
インストールに失敗しました。
 
原因は、/tmp の容量不足でした。
 

 

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1. 現象
 
Raspberry Pi で運用している WordPress を「バージョン 6.7-ja」に更新する。
WordPress を「バージョン 6.7-ja」に更新する
 
次のエラーが出て更新が出来ない。
次のエラーが出て更新が出来ない
 
エラーメッセージ。
ダウンロードに失敗しました。: ファイルのチェックサム (20c32602b98efe0b22fc2c81febb8820) が期待値 (e22e97f73eb14ad1fe8a10d2f8839975) と一致しません。
 
SSDの空き容量を調べてみる。
SSDの空き容量を調べてみる
 
テンポラリ領域(一時的保存領域)の 「/tmp」 と 「/var/tmp」を、RAMdisk(メモリ上のファイルシステム)の tmpfs に作る設定にしており、それぞれの使用量は「0%」になっている。
 
 
 
2. 原因:/tmp の容量不足
 
tmpフォルダ の RAMディスク化「fstab設定」。
sudo nano /etc/fstab
 
「/etc/fstab」ファイルへの記述内容。
「/etc/fstab」ファイルへの記述内容
tmpfs /tmp tmpfs defaults,size=32m 0 0
tmpfs /var/tmp tmpfs defaults,size=16m 0 0
 
tmpフォルダ の RAMディスク化「fstab設定」を止めてみる。
tmpフォルダ の RAMディスク化「fstab設定」を止めてみる
 
reboot した後、WordPress を「バージョン 6.7-ja」に更新すると、すんなりと完了する。
WordPress を「バージョン 6.7-ja」に更新すると、すんなりと完了する
 
以上の経過から、原因は「/tmp の容量不足」と特定する。
 
  → RAMディスクの「/tmp」サイズを拡張する。
RAMディスクの「/tmp」サイズを拡張する
 
 
 
3. fstabに関する代表的な設定例
 
設定内容の形式。
<デバイス> <マウントポイント> <ファイルシステムの種類> <マウントオプション> <ダンプオプション> <fsckオプション>
 
代表的な設定。
tmpfs           /tmp            tmpfs   defaults,size=256m,noatime,mode=1777      0       0
tmpfs           /var/tmp        tmpfs   defaults,size=16m,noatime,mode=1777      0       0
 

1. tmpfs (デバイス)

tmpfsは仮想的なファイルシステムで、メモリ上にファイルを保存します。
ディスクではなく、RAM(物理メモリ)を使用するため非常に高速です。

2. /tmp (マウントポイント)

このtmpfsがシステム上で使用されるディレクトリ。ここでは一時ファイル用ディレクトリである/tmpにマウントされます。
/tmpは通常、再起動時に内容が消える一時的なファイル保存場所です。

3. tmpfs (ファイルシステムの種類)

ファイルシステムの種類。ここではtmpfsを使用します。

4. defaults,size=256m,noatime,mode=1777 (マウントオプション)

defaults
一般的なデフォルト設定(読み書き可能、デバイスとSUIDビット有効など)。

size=256m
tmpfsの最大サイズを256MBに制限します。このサイズは物理メモリ+スワップ空間の合計容量に依存します。

noatime
ファイルへのアクセス時に「アクセス時刻」を更新しない設定。ディスクやメモリの負荷を軽減します。

mode=1777
ファイルシステム全体のパーミッションを1777に設定します。
1: スティッキービット。各ユーザーが自分のファイルのみ削除可能にします。
7: 所有者、グループ、その他全員が読み書き・実行可能(rwx)。
/tmpの典型的なパーミッション設定です。

5. 0 (ダンプオプション)

ダンプユーティリティによるバックアップを無効化します。

6. 0 (fsckオプション)

システム起動時にfsck(ファイルシステムチェック)を行わない設定。

 
 
以上。
(2024.11.14)
 

 

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