Linux Mint Krita の使い方 画像を回転させる種類とやり方

Linux Mint (Cinnamon) 活用ノウハウ
ペイントソフト Krita の使い方 その-04
画像を回転させる種類とやり方
 
Linux Mint 上で動作する強力なデジタルペイントツール Krita は、画像の回転機能も多岐にわたる。
この記事では、Krita の主な回転方法—「キャンバスの回転、画像全体の回転、レイヤーの変形、選択範囲の回転」—を、具体的な手順とともに解説しています。
 
回転カーソルを使って、選択範囲を回転する
 
これらの方法を活用すれば、描画作業が大幅に効率化できます。
 
 

 

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1. 変形ツール(自由変形)「バウンディングボックス」とは
 
🎯 Krita には、ショートカットキーで表示できる「バウンディングボックス」という便利なツールが用意されており、このツールを使えば図形を自由に変形できる。
 
🔸この変形操作のひとつに「回転」という機能がある。
 
先ずは「バウンディングボックス」を紹介すべく、レイヤーを作成し図形を変形する例を示します。
 
①. レイヤーを「コピーで」追加する。
 
コピーするレイヤーを表示して、「ツールバー > レイヤー > レイヤーをコピー」をクリックする。
コピーするレイヤーを表示して、「ツールバー > レイヤー > レイヤーをコピー」をクリックする
 
続けて、「ツールバー > レイヤー > レイヤーを貼り付け」をクリックする。
続けて、「ツールバー > レイヤー > レイヤーを貼り付け」をクリックする
 
これだけで同じ図形(同じ内容)のレイヤーが1枚追加され、合計3枚になる。
これだけで同じ図形(同じ内容)のレイヤーが1枚追加され、合計3枚になる
 
②. 追加されたレイヤーの「図形」の色を変える。
 
右のカラードックから、変更する色を選択する。
右のカラードックから、変更する色を選択する
 
左のツールボックスから、「連続した色のエリアを塗りつぶす」を選択する。
左のツールボックスから、「連続した色のエリアを塗りつぶす」を選択する
 
図形の上で、マウスをクリックして色を流し込む。
図形の上で、マウスをクリックして色を流し込む
 
3枚目のレイヤーの図形が「水色」になる。
 
③. バウンディングボックス「変形ツール(自由変形)」を使う。
 
3枚目のレイヤーで「Ctrl+T」を押し、バウンディングボックス(変形ツール(自由変形)の枠)を表示する。
3枚目のレイヤーで「Ctrl+T」を押し、バウンディングボックス(変形ツール(自由変形)の枠)を表示する
 
枠の内側をドラッグして、オブジェクト(レイヤーの内容)を左へ移動する。
(下にある、2枚目のレイヤーの図形が見えてくる。)
枠の内側をドラッグして、オブジェクト(レイヤーの内容)を移動する
 
ハンドルを掴んで図形を縦に縮小する。
ハンドルを掴んで図形を縦に縮小する
 
回転カーソルを使って図形を左向きに回転させる。
回転カーソルを使って図形を左向きに回転させる
 
2枚目のレイヤーに切り替えて、「Ctrl+T」を押し、バウンディングボックスを表示して黄色の図形を上に縮小する。
2枚目のレイヤーで「Ctrl+T」を押し、バウンディングボックスを表示して図形を上に縮小する
 
このように「バウンディングボックス」使えば、図形を自由に変形できる。
 
 
✅ バウンディングボックス「変形ツール(自由変形)」の機能。
 
📌 表示は「Ctrl+T」を押す。
 
🔹 四隅と辺の中央に出る小さな ハンドル(四角):
 → 拡大縮小・引き伸ばしを行う。
🔹 枠の内側をドラッグ:
 → オブジェクト(レイヤーの内容)を移動する。
🔹 枠の外側にカーソルを移すと回転カーソルになる:
 → ドラッグで 自由な角度に 回転出来る。
🔹 中央の小さな点(ピボット/アンカー):
 → 回転・拡大縮小の中心(基準点)。ドラッグで移動できる。
 
📌 決定は「Enter」キーで確定。
 
 
 
2. キャンバスの回転(描画時の視覚回転)
 
🔸目的:ビュー(見た目だけ)を回転する方法で、作画している用紙「キャンバス」をぐるぐる回して描きやすい角度にする機能。
 
🔹方法-1:ショートカットキーを使って回転させる方法。
カテゴリーショートカットキーアクション
キャンバス
回転系
4キャンバス左15°回転
5キャンバス回転Off
6キャンバス右15°回転
M左右反転
Shift+Space+マウスドラッグ自由回転
ショートカットキー「Shift + Space + マウスドラッグ」で自由回転させる。
ショートカットキー「Shift + Space + マウスドラッグ」で自由回転させる
 
🔹方法-2:メニューから回転させる方法。
 
ショートカットキーと同じように、メニューからも回転させることが出来る。
表示 > ズーム、回転、反転 > キャンバスを 右 / 左に回転
 
この操作が判りやすいようにキャンバスを縮小して、
「表示 > ズーム、回転、反転 > キャンバスを 左に回転」をクリックすると・・・。
ショートカットキーと同じように、メニューからも回転させることが出来る。
表示 > ズーム、回転、反転 > キャンバスを 右 / 左に回転
 
キャンバスが「左に15°」回転する。
キャンバスが「左に15°」回転する
 
⚡この操作では、実際の画像は回転されず、保存にも影響しません。
 
 
 
3. 画像全体の回転
 
🔸目的:画像そのものを回転する(全体を回す)方法で、保存や出力に反映される回転です。仕上げ段階やレイアウト変更で使います。
 
🔹方法-1:メニューから回転させる方法。
 画像 > 回転 > 画像を回転(方向と角度を指定)
  画像を90°右に回転
  画像を90°左に回転
  画像を180°回転
 
「画像 > 回転 > 画像を回転」をクリックする。
「画像 > 回転 > 画像を回転」をクリックする
 
画像を回転させる方向と角度を設定し、「OK」をクリックする。
画像を回転させる方向と角度を設定し、「OK」をクリックする
 
全体が回転されるので、レイヤードックにそれぞれのレイヤーの進捗状況が表示される。これには、少し時間がかかる。
全体が回転されるので、レイヤードックにそれぞれのレイヤーの進捗状況が表示される
 
画像全体が「右に45°」回転される。
画像全体が「右に45°」回転される
 
🔹方法-2:ショートカットキーを使って回転させる方法。
上記、✅ バウンディングボックス「変形ツール(自由変形)」を参照。
 
2つのレイヤーを選択して「Ctrl+T」を押すと、「バウンディングボックス」が表示される。
2つのレイヤーを選択して「Ctrl+T」を押すと、「バウンディングボックス」が表示される
 
回転カーソルを使って図形を回転すると、2つのレイヤーの画像が同時に回転できる。
回転カーソルを使って図形を回転すると、2つのレイヤーの画像が同時に回転できる
 
 
 
4. レイヤー単位での回転
 
🔸目的:特定のオブジェクトやレイヤーだけ回したい場合に使用。
 
🔹方法-1:メニューから回転させる方法。
 レイヤー > 変形 > 回転 > レイヤーを回転(方向と角度を指定)
  レイヤーを90°右に回転
  レイヤーを90°左に回転
  レイヤーを180°回転
 
回転させたい図形のレイヤーを選択し、「レイヤー > 変形 > 回転 > レイヤーを90°左に回転」をクリックする。
回転させたい図形のレイヤーを選択し、「レイヤー > 変形 > 回転 > レイヤーを90°左に回転」をクリックする
 
選択したレイヤーが、左に90°回転する。
選択したレイヤーが、左に90°回転する
 
他の(黄色)レイヤーを選択し、「レイヤー > 変形 > 回転 > レイヤーを90°右に回転」をクリックする。
他の(黄色)レイヤーを選択し、「レイヤー > 変形 > 回転 > レイヤーを90°右に回転」をクリックする
 
選択した(黄色)レイヤーが、右に90°回転する。
選択した(黄色)レイヤーが、右に90°回転する
 
🔹方法-2:ショートカットキーを使って回転させる方法。
上記、✅ バウンディングボックス「変形ツール(自由変形)」を参照。
 
(黄色)レイヤーを選択した状態で、「Ctrl+T」を押し「バウンディングボックス」を表示する。
(黄色)レイヤーを選択した状態で、「Ctrl+T」を押し「バウンディングボックス」を表示する
 
(黄色)レイヤーの図形を右に移動し、且つ、横に縮小する。
(黄色)レイヤーの図形を右に移動し、且つ、横に縮小する
 
(水色)レイヤーを選択して、「Ctrl+T」を押し「バウンディングボックス」を表示する。
(水色)レイヤーを選択して、「Ctrl+T」を押し「バウンディングボックス」を表示する
 
(水色)レイヤーの図形を左に移動し、且つ、横に縮小する。
(水色)レイヤーの図形を左に移動し、且つ、横に縮小する
 
(水色)レイヤーの図形を、回転カーソルを使って回転する。
(水色)レイヤーの図形を、回転カーソルを使って回転する
 
(黄色)レイヤーの図形も、回転カーソルを使って回転する。
(黄色)レイヤーの図形も、回転カーソルを使って回転する
 
 
 
5. 選択範囲の回転
 
🔸目的:図形の一部を、部分的に回したいときに使用する。
 
🔹方法:ショートカットキーを使って回転させる方法。
上記、✅ バウンディングボックス「変形ツール(自由変形)」を参照。
 
対象のレイヤーを選択して、サイドバーのツールボックスから、「矩形選択ツール」をクリックする。
対象のレイヤーを選択して、サイドバーのツールボックスから、「矩形選択ツール」をクリックする
 
「矩形選択ツール」で、回転させたい部分の範囲を設定する。
「矩形選択ツール」で、回転させたい部分の範囲を設定する
 
「Ctrl+T」を押し「バウンディングボックス」を表示する。
「Ctrl+T」を押し「バウンディングボックス」を表示する
 
回転カーソルを使って、選択範囲を回転する。
回転カーソルを使って、選択範囲を回転する
 
Enter キーで確定する。
 
 
 以上、Krita の、画像回転機能は、
🔹 キャンバスの回転
🔹 画像全体の回転
🔹 レイヤーの変形
🔹 選択範囲の回転
と、多岐にわたる。
 

 

以上。
(2025.10.11)

 

 

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