Linux Mint のグラフィックスアプリ Pix の使い方 – 静止画編

低スペック PC 活用ノウハウ
Linux Mint (Cinnamon) の使い方 その-16
グラフィックスアプリ Pix の使い方 - 静止画編
 
キャプチャーした静止画から必要な部分を切り取る「トリミング」作業は、Windowsでは「ペイント」アプリで行っているが、Linux Mintでは、「Pix」アプリに「トリミング」機能が用意されている。さらに、「コンタクトシート」機能などが備わっており、写真の閲覧と管理に優れたアプリになっている。
 
作成された「コンタクトシート」
複数の画像を一枚の画像にまとめてサムネイル形式で表示出来る「コンタクトシート」。
 
以下、グラフィックスアプリ「Pix」で静止画を扱う場合の使い方についてまとめた。
 
 

 

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1. 静止画を表示した時の画面構成とアイコンの配置
 
静止画を表示した時の画面構成とアイコンの配置。
静止画を表示した時の画面構成とアイコンの配置
 
中央に大きく表示されるのがメイン領域で、マウスのホイールで画像の拡大/縮小が出来る。
 
メイン領域で、マウスを右クリックすると「コンテキストメニュー」が表示される。
 
 
 
2. 左上にあるアイコンの名前と機能
 
左上にあるアイコンの名前と機能。
左上にあるアイコンの名前と機能
 
フォルダーを表示:ブラウザモード画面に戻る。
 
全画面表示:全画面表示。
 
実際のサイズで表示:「実際のサイズで表示」した画面。右上に「表示されている範囲」がプレビューされている。
「実際のサイズで表示」した画面。右上に「表示されている範囲」が示されている。
 
ウィンドウに収まるようにする:「ウィンドウに収まるようにする」で表示した画面。
「ウィンドウに収まるようにする」で表示した画面
 
ウィンドウに合わせる:自動に設定されている。
 
左/右へ回転:画像の左右への回転。
 
 
 
3. 右上にあるアイコンの名前と機能
 
右上にあるアイコンの名前と機能。
右上にあるアイコンの名前と機能
 
プロパティ:現在表示しているファイル jpeg の詳細情報が表示される。
プロパティ:現在表示しているファイル jpeg の詳細情報が参照できる
 
ファイルを編集静止画用の編集機能がまとめられている。
 ・ 保存、元に戻す
 ・ 色彩:コントラスト・明るさ調整、色調補正、赤目補正
 ・ 回転:回転、反転
 ・ 型式:サイズを変更、切り抜き(トリミング)
ファイルを編集:静止画用の機能が表示される
 
コメント:画像に説明やメモ情報が追加できる。
(例: 「2025年6月、子供の運動会」)
コメント:画像に説明やメモ情報が追加できる
 
タグ:画像にキーワードやカテゴリを付けて分類するための機能で、検索やカタログ作成に役立ちます。
(例: 「運動会」「子供」「2025」)
タグ:画像にキーワードやカテゴリを付けて分類するための機能で、検索やカタログ作成に役立ちます
 
ツール:主に静止画を対象として設計された機能が並んでいる。
ツール:主に静止画を対象として設計された機能が並んでいる
 
ファイル:この中に「設定」がある。
ファイル:この中に「設定」がある
 
 
 
4. 画像の切り抜きとサイズ変更
 
①.画像の切り抜き要領
 
「ファイルを編集」 > 「形式」 にある「切り抜き」をクリックする。
「ファイルを編集」 > 「形式」 にある「切り抜き」をクリックする
 
切り抜きの範囲を指定するグリッドが表示される。
切り抜きの範囲を指定するグリッドが表示される
 
切り抜きの範囲を決定し、右上の「確定」をクリックする。
切り抜きの範囲を決定し、右上の「確定」をクリックする
 
切り抜かれた画像が表示されるので、「名前を付けて保存」をクリックする。
切り抜かれた画像が表示されるので、「名前を付けて保存」をクリックする
 
②.画像サイズの変更要領
 
「ファイルを編集」 > 「形式」 にある「サイズを変更」をクリックする。
「ファイルを編集」 > 「形式」 にある「サイズを変更」をクリックする
 
寸法を決定し、右上の「確定」をクリックする。
寸法を決定し、右上の「確定」をクリックする
 
サイズが変更された画像が表示されるので、「名前を付けて保存」を行う。
サイズが変更された画像が表示されるので、「名前を付けて保存」を行う
 
 
 
5. ツールにある静止画を対象とした特徴的な機能
 
ツールにある静止画を対象とした特徴的な機能。
ツール:主に静止画を対象として設計された機能が並んでいる
 
①.「コンタクトシート」機能は、
複数の画像を一枚の画像にまとめてサムネイル形式で表示する機能で、大量の写真や画像を一目で確認できるようになる。
「コンタクトシート」機能
 
主に静止画を対象として設計されています。
動画ファイル(MP4、AVI など)に対して直接コンタクトシートを作成することはできません。
動画から複数のフレームを抽出して静止画に変換すれば、コンタクトシートにすることは可能。
 
②.「壁画」機能は、
複数の画像を組み合わせて一つの大きな画像を作成し、装飾的な壁画やポスターを作成。
「壁画」機能
 
コンタクトシートとの違い:
コンタクトシートは、画像をグリッド形式で整理し、メタデータ(ファイル名、コメントなど)を表示する実用的なツール。
壁画は、視覚的な美しさやクリエイティブな表現を重視し、装飾的なレイアウトや効果を追加可能。
 
③.「ウェブアルバム(Web Album)」機能は、
選択した画像や動画を HTML 形式のオンラインギャラリーとして生成し、ウェブサイトやサーバーにアップロードして共有するためのツールです。
「ウェブアルバム(Web Album)」機能
 
この機能は、写真や動画を整理して視覚的に魅力的な形式で公開・共有することを目的としています。
 
④.「カスタマイズ(Customize)」機能は、
「カスタマイズ」をクリックすると、「コマンド一覧」が表示される。
コマンド一覧」は、Pix のツールメニューにカスタムコマンドを追加し、選択した画像ファイルに対して外部ツールやスクリプトを呼び出して処理を行うための機能です。
「コマンド一覧」は、Pix のツールメニューにカスタムコマンドを追加し、選択した画像ファイルに対して外部ツールやスクリプトを呼び出して処理を行うための機能です
 
コマンドの例:ImageMagick を使った画像フォーマット変換。
名前: 「JPEGをPNGに変換」
コマンド: convert %f %d/%n.png
説明: 「選択した画像をPNG形式に変換します」
前提: ImageMagick がインストール済み(sudo apt install imagemagick)。
コマンドの例:ImageMagick を使った画像フォーマット変換
 
 
 
6. コンタクトシートの作成要領
 
画像を選択:Pix のブラウザモードで、コンタクトシートに含めたい画像が保存されているフォルダを開き、
①.複数の画像を選択(Ctrl + クリックで個別選択、Shift + クリックで範囲選択)。
②.フォルダ全体を選択する場合は、フォルダを選択して「すべて選択」(Ctrl + A)。
 
コンタクトシートツールを開く:「ツール」をクリックし「コンタクトシート」を選択する。
「ツール」をクリックし「コンタクトシート」を選択する
 
コンタクトシートの設定
ヘッダーとフッターの右にある「編集」アイコンをクリックしてタイトルや説明を追加する。
コンタクトシートの設定
 
ヘッダーの入力:「テキスト」に設定して、タイトルを入力する。(一度入力していると、【例】に前回の入力内容が表示される。)
ヘッダーの入力を「テキスト」に設定して、タイトルを入力する
 
フッターの入力:「テキスト」に設定して、説明を入力する。(一度入力していると、【例】に前回の入力内容が表示される。)
フッターの入力を「テキスト」に設定して、説明を入力する
 
保存:「保存先」と「ファイル名」及び「」拡張子を設定して「Save」をクリックする。
「保存先」と「ファイル名」及び「」拡張子を設定して「Save」をクリックする
 
「テーマ」タブで、コンタクトシートのフォーマットを設定できる。
追加をするには「」をクリックする。
「テーマ」タブで、コンタクトシートのフォーマットを設定できる
 
「テーマのプロパティ」が開くので、フォーマットの名前を入力しフレームのタイプを選択して「Save」をクリックする。
「テーマのプロパティ」が開くので、フォーマットの名前を入力しフレームのタイプを選択して「Save」をクリックする
 
作成した「テーマ」が保存される。
作成した「テーマ」が保存される
 
「レイアウト」タブでは、1ページ当りの画像数が設定できる。
「レイアウト」タブでは、1ページ当りの画像数が設定できる
 
「サムネイル」タブでは、サムネイルに表示する「見出し」が設定できる。
「サムネイル」タブでは、サムネイルに表示する「見出し」が設定できる
 
「保存先」にコンタクトシートが作成される。
「保存先」にコンタクトシートが作成される
 
作成された「コンタクトシート」。
作成された「コンタクトシート」
 
複数の画像をサムネイル形式で一枚の画像にまとめて表示されるので、大量の写真や画像が一目で確認できるようになる。
 
 
 
7. 設定でのカスタマイズ
 
ファイル:この中に「設定」がある。
ファイル:この中に「設定」がある
 
「Pix の設定」メニュー内に以下の8つのタブがあります。各タブで可能なカスタマイズとその使い方を以下に記します。
 
①.一般:ビューアーでのサムネイルの表示位置と起動時に開くフォルダの変更ができる。
一般:ビューアーでのサムネイルの表示位置と起動時に開くフォルダの変更ができる
 
外観:ビューアーでのサムネイルの表示位置が変更できる。
外観:ビューアーでのサムネイルの表示位置が変更できる
 
「横」に設定した場合のサムネイルの表示。
「横」に設定した場合のサムネイルの表示
 
「下側」に設定した場合のサムネイルの表示。
「下側」に設定した場合のサムネイルの表示
 
「ステータスバー」のチェックを外すと、ファイル情報が表示されなくなる。
「ステータスバー」のチェックを外すと、ファイル情報が表示されなくなる
 
「ステータスバー」にチェックを入れると、ファイル情報が表示される。
「ステータスバー」にチェックを入れると、ファイル情報が表示される
 
起動時:「Pix」起動時のデフォルトフォルダが変更できる。
デフォルトフォルダは「前回開いていた場所に移動」になっている。
「Pix」起動時のデフォルトフォルダが変更できる
 
②.ブラウザー:サムネイルに表示する項目とサムネイルのサイズの変更ができる。
ブラウザー:サムネイルに表示する項目とサムネイルのサイズの変更ができる
 
「見出し」項目を増やすと、サムネイルの下にチェックした項目が表示される。
「見出し」項目を増やすと、サムネイルの下にチェックした項目が表示される
 
③.ビューアー:個々の画像を表示するビューアーモードの設定。
ビューアー:個々の画像を表示するビューアーモードの設定
 
デフォルトでは「マウスホイールの操作」が「画像を拡大」になっているので、マウスホイールで縮小したり・・・。
「マウスホイールの操作」が「画像を拡大」になっているので、マウスホイールで縮小したり・・・
 
拡大したりが出来る。拡大時は、表示範囲のプレビューが表示される。
拡大したりが出来る
 
④.プレゼンテーション:スライドショー時の表示効果を設定。
プレゼンテーション:スライドショー時の表示効果を設定
 
⑤.保存:画像編集後の保存要領についての設定(静止画のみ)。
保存:画像編集後の保存要領についての設定(静止画のみ)
 
⑥.印刷:画像印刷の設定。
印刷:画像印刷の設定
 
⑦.ショートカット:Pix の操作に割り当てられたキーボードショートカットの確認。
⑦.ショートカット:Pix の操作に割り当てられたキーボードショートカットの確認
 
⑧.拡張機能:Pix の機能を拡張する追加モジュールの管理。
拡張機能:Pix の機能を拡張する追加モジュールの管理
 
追加されている「コンタクトとタグ」モジュール。
追加されている「コンタクトとタグ」モジュール
 
「コンタクトとタグ」モジュールの設定。
「コンタクトとタグ」モジュールの設定
 
 
 
8. 画面の左右にあるアイコンと、下部にあるアイコンの名前と機能
 
前の画像/次の画像:表示中の画像ファイルを変更。
「前の画像」/「次の画像」:表示中の画像ファイルを変更
 
ビューアー:サムネイルの表示/非表示の切り替え。
ビューアー:サムネイルの表示/非表示の切り替え
 
 
 
9. まとめ
 
Pix を使用した感想は、
画像を扱う為の「基本的な編集機能」は揃っており、その上に、静止画を対象とした特徴的な機能が追加されて、写真の閲覧と管理に優れたアプリになっている。
 
 
グラフィックスアプリ Pix の使い方 - 基本編:
 
グラフィックスアプリ Pix の使い方 - 動画編:
 

 

以上。
(2025.07.18)

 

 

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