NASにある Excelファイル を起動する
「ショートカットアイコン」の作り方
[Desktop Entry]
Version=1.0
Type=Application
Name=ショートカットアイコン名
Exec=アイコンをクリックしたときに実行されるコマンドを指定
Icon=アイコンを指定
Terminal=false
アイコンに付けられる名前は、テキストエディタで作成した「~/Desktop/xxxxx.desktop」の「xxxxx」ではなく、ここで指定した名前になる。
Exec=et "/絶対パス/ファイル名.xlsx"
Icon=/usr/share/icons/hicolor/256x256/mimetypes/wps-office-xls.png
wps は、WPS Office の一部であり、通常は WPS Writer(Microsoft Word に相当するアプリケーション)を起動するためのコマンド。
コマンド | 説明 |
wps | WPS Writer(文書作成ソフト) |
et | WPS Spreadsheet(表計算ソフト) |
wpp | WPS Presentation(プレゼンテーションソフト) |
コマンド | 説明 |
libreoffice | LibreOffice スイート全体の起動 |
libreoffice --writer | Writer(文書作成ソフト)の起動 |
libreoffice --calc | Calc(表計算ソフト)の起動 |
libreoffice --impress | Impress(プレゼンテーション)の起動 |
libreoffice --draw | Draw(図形描画ソフト)の起動 |
libreoffice --base | Base(データベースソフト)の起動 |
libreoffice --math | Math(数式作成ソフト)の起動 |
または、
Exec=gio open /path/to/folder
gioは、GNOME のコマンドラインツール。
gvfsとは:
・GNOME Virtual File System (GVFS) は、GNOME デスクトップ環境で提供される仮想ファイルシステムです。
・ローカルファイルシステムとは異なるリソース(例えば、ネットワーク共有、クラウドストレージ、FTP サーバーなど)にファイルマネージャ(例: Nautilus)がアクセスできるようにします。
・パスの形式:/run/user/UID/gvfs/...
/run/user/1000/gvfs/... のパスは
● GVFS によって動的に生成される仮想パスであるため、NAS がマウントされていないとショートカットで指定したパスが無効になる。
● /run/user/1000/gvfs/... パスは、ファイルマネージャ(例: Nautilus)が NAS に初めてアクセスした際に生成される。
● 再起動後、NAS の共有フォルダに一度でも手動でアクセスしないと、このパスは生成されない。
● /etc/fstab の記述で、再起動時に NAS の共有フォルダを CIFS で自動的にマウントする設定を行い、
● ショートカットの Exec を、ローカルのパス(/mnt/nas)を利用するように変更する。
Before:
Exec=wps "/run/user/1000/gvfs/smb-share:server=<NASサーバー名>.local,share=home/10 Webサイト資料/51 サイト分析資料/01 Search Connsole/サイト別・日別 アクセス回数記録_new.xlsx"
After:
Exec=wps "/mnt/nas/10 Webサイト資料/51 サイト分析資料/01 Search Connsole/サイト別・日別 アクセス回数記録_new.xlsx"
Exec=wps "/run/user/1000/gvfs/smb-share:server=<NASサーバー名>.local,share=home/10 Webサイト資料/51 サイト分析資料/01 Search Connsole/サイト別・日別 アクセス回数記録_new.xlsx"
Exec=nautilus "smb://.local/home/10 Webサイト資料/13 IP107-Arakoki70資料"
特殊文字の扱い
行内では、ダブルクォートで囲むことで空白や特殊文字(日本語や記号)を安全に扱えます。これにより、空白を含むパスも問題なく解釈されます。
Exec
[Desktop Entry]
Version=1.0
Type=Application
Name=日別 アクセス回数記録
Exec=wps "/run/user/1000/gvfs/smb-share:server=<NASサーバー名>.local,share=home/10 Webサイト資料/51 サイト分析資料/01 Search Connsole/サイト別・日別 アクセス回数記録_new.xlsx"
Icon=/usr/share/icons/hicolor/256x256/mimetypes/wps-office-xls.png
Terminal=false
CIFS (Common Internet File System) は、
ネットワークを介してファイルやプリンターを共有するためのプロトコルの一つです。Microsoft によって開発され、SMB(Server Message Block)プロトコルの一部または派生形と見なされています。
sudo apt install cifs-utils
# NAS 自動マウント設定
//<NASサーバー名>.local/home /mnt/nas cifs credentials=/home/ubuntu/.smbcredentials,uid=1000,gid=1000,iocharset=utf8,vers=2.0,_netdev 0 0
ポイント2:SMB プロトコルのバージョン「vers=2.0」を指定。
username=xxxxxx
password=yyyyyyyyyy
[Desktop Entry]
Version=1.0
Type=Application
Name=日別アクセス回数記録
Exec=wps "/mnt/nas/10 Webサイト資料/51 サイト分析資料/01 Search Connsole/サイト別・日別 アクセス回数記録_new.xlsx"
Icon=/usr/share/icons/hicolor/256x256/mimetypes/wps-office-xls.png
Terminal=false
但し、ここで記述する名前に空白がある場合は、シングルコーテーションで囲む。
[Desktop Entry]
Version=1.0
Type=Application
Name=IP107-Arakoki70資料
Exec=nautilus "smb://<nasname>.local/home/10 Webサイト資料/13 IP107-Arakoki70資料"
Icon=folder
Terminal=false
smb:// は
●SMB/CIFS(Server Message Block/Common Internet File System)プロトコルを使用してネットワーク共有リソースにアクセスするためのスキームです。
●NAS をマウントせずに直接ネットワーク経由でフォルダを開く場合、smb:// プロトコルを使用します。
●smb://<サーバー名>/<共有名> または smb://<サーバー名>/<共有名>/<パス> の形式で指定します。
●スクリプトやショートカット作成では、互換性が高い smb:// を使用することを推奨します。
以上。
(2024.12.24)