Raspberry Pi で Btrfs HDD を SMARTテストする

Windows PC 関連ノウハウ
Raspberry Pi で
Synology NAS の Btrfs HDD を SMARTテストする
 
Synology NAS で「S.M.A.R.T.テスト」の【拡張テスト】を実行すると、長時間経過した挙句に『90%』で止まってしまう。そこで、Raspberry Pi の「Linux」で Btrfs HDD を SMARTテストしてみた。
 
ディスクのSMART情報を表示(attribute の確認)結果
 
以下に、Raspberry Pi での「S.M.A.R.T.テスト」実施要領とその結果を記録。
 
 

 

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1. Btrfsとは
 
Synology NAS のファイルシステムは、「Btrfs」になっている。
Synology NAS のファイルシステムは、「Btrfs」になっている
 
バターエフエス

 Btrfs 【B-tree file system】
 Btrfsとは、高い拡張性と耐障害性を実現するLinux向けのファイルシステムの一つ。 オープンソースソフトウェアとして公開されている。
 最大ファイルサイズは264バイト=16EiB(エクスビバイト)、最大ファイル名は255バイト、最大ファイル数は264個となっている。ファイルシステム作成時にiノードの数が固定的に決まる他のシステムとは異なり、動的にiノードを追加することができる。

 
Linux向けのファイルシステムなので、Windows10では認識されない。「コントロールパネル」の「ディスク管理」では【不明】と表示される。
Linux向けのファイルシステムなので、Windows10では認識されない。「コントロールパネル」の「ディスク管理」では【不明】と表示される。
 
 
 
2. Raspberry Pi で Btrfs HDD を SMARTテストする方法
 
Raspberry Pi で、HDD の S.M.A.R.T.(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology 以下SMART) テストを行うには、smartctl コマンドをインストールする必要がある。
sudo apt -y install smartmontools
 
又、Raspberry Pi 4 Model B に HDD をUSB接続すると、電源の容量不足になる為、手持ちの「電源付き ロジテック 2BAY Duplicator」を介してUSB接続を行った。
Raspberry Pi 4 Model B に HDD をUSB接続すると、電源の容量不足になる。そこで、手持ちの「電源付き ロジテック 2BAY Duplicator」を介してUSB接続を行った。
 
USB接続した Synology NAS のHDDの、パーティションテーブルを表示する。
sudo fdisk -l
 
Synology NAS のHDDは、3つの【RAID】パーティションになっている。
Synology NAS のHDDの、パーティション
 
早速「smartctl コマンド」を使ってみるも、正常に動作しない。
早速「smartctl コマンド」を使ってみるも、正常に動作しない
 
 
Unknown USB bridge
よくわからないUSBコントローラが間に仲介しており、
S.M.A.R.T.が読めない。
 → 使っている外付けHDDのUSBコントローラを指定する、
-d sat 」オプションを指定する必要がある。
 
 
ディスクのデバイス情報を表示。
sudo smartctl -d sat --scan
 
ディスクのデバイス情報。
ディスクのデバイス情報
 
SMARTがサポートされているか確認。
sudo smartctl -i -d sat /dev/sda
 
サーポートされている場合は、「SMART support is: Enabled」と表示される。
サーポートされている場合は、「SMART support is: Enabled」と表示される
 
エラーログを見てみる。
sudo smartctl -d sat -l error /dev/sda
 
エラーは無かった様子。
エラーは無かった様子
 
ディスクのSMART情報を表示(attribute の確認)。
sudo smartctl -d sat -A /dev/sda
 
ディスクのSMART情報を表示(attribute の確認)結果。
ディスクのSMART情報を表示(attribute の確認)結果
 
診断項目の中で、注意すべき項目ID。(特に、【05】【196】【197】【198】)
診断項目の中で、注意すべき項目
 
smartctlコマンドによるディスクの自己診断。
sudo smartctl -d sat -t short /dev/sda
sudo smartctl -d sat -t long /dev/sda
 
smartctlコマンドでの自己診断には、【3種類】の実行モードがある。
①.short : 簡単なテスト。(2分くらい)
②.long : 拡張テスト。(6〜7時間かかる)
③.conveyance : 輸送中に障害が起きやすいセクタをテストする。
 
実行は、バックグラウンドで行われ、終了予定時間が表示される。
 
「short」テストを実行してみた結果、「2分」の待ち時間と、終了時刻が表示された。
「short」テストを実行してみた結果、「2分」の待ち時間と、終了時刻が表示された
 
ディスクの自己診断結果の表示。
sudo smartctl -d sat -a /dev/sda
 
自己診断結果
自己診断結果
自己診断結果
自己診断結果
自己診断結果
 
ディスクの自己診断を強制停止。
sudo smartctl -d sat -X /dev/sda
 
HDDの自己診断履歴の表示。
sudo smartctl -d sat -l selftest /dev/sda
 
HDDの自己診断履歴の表示結果。
HDDの自己診断履歴の表示結果
 

 

以上。
(2021.07.27)

 

 

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