Linux Mint のソフトウェアマネージャーとアップデートマネージャー

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Linux Mint ( Cinnamon) の使い方その-8
ソフトウェアマネージャーとアップデートマネージャー

Linux Mint には、コマンドラインを使用せずにソフトウェアをインストールしたり削除出来る「ソフトウェアマネージャー」と、ソフトウェアの更新管理が出来る「アップデートマネージャー」が、それぞれGUIベースで用意されており、初心者でもソフトウェアの管理が直感的に操作できるようになっている。

以下に、ソフトウェアマネージャーとアップデートマネージャーの使い方をまとめた。

　目　次

1.　ソフトウェアマネージャーとアップデートマネージャーについて
2.　ソフトウェアマネージャーの使い方
3.　アップデートマネージャーの使い方
4.　標準でインストールされている主なアプリケーション

1. ソフトウェアマネージャーとアップデートマネージャーについて

ソフトウェアマネージャーの役割

①．新しいアプリケーションのインストール:
　必要なアプリを検索し、簡単にインストールできる。

②．アプリケーションの削除:
　不要になったアプリを安全に削除。

③．Flatpakアプリの管理:
　Linux Mint が標準でサポートする Flatpak パッケージの検索・インストール・削除。

アップデートマネージャーの役割

①．システム全体のアップデート管理:
　インストール済みの全ソフトウェア（システムやカーネルを含む）の更新を管理。

②．セキュリティパッチの適用:
　最新のセキュリティアップデートを適用。

③．安定性の維持:
　システムを安定させるために推奨される更新だけを選択可能。

役割分担の例

新しいアプリをインストールしたい場合：ソフトウェアマネージャーを使用。

システム全体を最新状態に保ちたい場合：アップデートマネージャーを使用。

Flatpak アプリの更新：ソフトウェアマネージャーで管理可能。

カーネルやドライバの更新が必要な場合：アップデートマネージャーを使用。

　Linux mintでは、
「debパッケージ（ネイティブアプリ）」と「Flatpakパッケージ（コンテナアプリ）」の二種類が利用できます。
　.debファイル
.debはDebianベースのディストリビューション（例: Ubuntu、Linux Mint）で使用されるパッケージ形式です。
　Flatpakファイル
Flatpakは、ディストリビューションに依存せず、アプリケーションをパッケージ化して配布するための仕組みです。

.debとFlatpakの比較表。

多くのLinux Mintユーザーは、公式リポジトリから利用できる.debを優先し、必要に応じてFlatpak版を併用するスタイルを採用しています。

2. ソフトウェアマネージャーの使い方

ソフトウェアマネージャーの画面。

①．検索バー: 名前や説明でアプリが検索できる。
②．おすすめ：Linux Mintユーザーの間で人気があり、役立つと評価されているアプリケーションが表示される。
③．カテゴリ: アプリケーションがカテゴリ（例: インターネット、グラフィック、オフィス）ごとに整理されている。
④．高評価: ユーザーによって高い評価を受けたアプリケーションが表示される。
星マーク（通常は5段階評価）で示され、評価数も参考にできる。

ソフトウェアマネージャーは、初心者でも直感的に使える設計になっており、「おすすめ」「カテゴリ」「高評価」を活用して、自分に合ったアプリを見つけることが出来る。

①. 起動方法

方法 1: お気に入りの中にある「ソフトウェアマネージャー」を選択する。

方法 2: メニューの「システム管理」から「ソフトウェアマネージャー」を選択する。

②. アプリケーションの検索とインストール

検索バーにアプリの名前やキーワードを入力して検索。

「gimp」と入力して、検索してみる。

「Gimp」と「GIMP (GNU Image Manipulation Program)」、それに「Gimp-xxxxx」が多数表示される。

　「Gimp-xxxxx」は
GIMP本体の補助として機能するプラグインや拡張機能、データパッケージ、関連ツールを指します。特定の用途がない限り、通常のGIMP（「GIMP」または「GIMP (GNU Image Manipulation Program)」）のみをインストールすれば十分です。

　「Gimp」：debファイル。
　「GIMP (GNU Image Manipulation Program)」：Flatpakファイル。
（Flathubというラベルのアイコンが表示されている。）
　Flathub:：Flatpakパッケージの主要な配布プラットフォーム。

Flatpakファイルの「GIMP (GNU Image Manipulation Program)」を選択すると・・・。

GIMP (GNU Image Manipulation Program)が表示され、「インストール」ボタンが表示される。

「インストール」をクリックすると、追加で必要となるソフトウェアの一覧が表示されるので「続行」する。

インストールが完了すると「起動」ボタンと「削除」ボタンが表示され、「起動」をクリックするとアプリが立ち上がる。（起動時の画面がいつもの画面と異なるが・・・。）

GIMP (GNU Image Manipulation Program)が立ち上がる。

③. アプリケーションの削除

「ソフトウェアマネージャー」を起動し、右上の「≡」ドロワーメニューから「インストール済みのアプリを表示」をクリックする。

削除したいアプリ「GIMP (GNU Image Manipulation Program)」を選択する。

右上の「削除」をクリックすると、同時に削除されるソフトウェアが表示されるので [続行]をクリックする。

削除が完了すると「削除」ボタンが「インストール」に変わる。

続けて、debファイルの「Gimp」を選択してみる。

Gimpが表示されるので、「インストール」をクリックする。

追加で必要となるソフトウェアの一覧が表示されるので [続行]をクリックする。

Gimpの場合、認証が求められる。

インストールが完了し「起動」をクリックすると、いつもの見慣れた起動時画面が表示される。

使い慣れた「Gimp」が立ち上がる。

メニューの「グラフィックス」を開くと、「GIMP (GNU Image Manipulation Program)」が追加されている。

多くのLinux Mintユーザーは、公式リポジトリから利用できる.debを優先し、必要に応じてFlatpak版を併用するスタイルを採用しています。

　アプリをインストールする際の認証動作の違い
1. Flatpak アプリのインストール:
Flatpak はコンテナ技術を活用してアプリを実行する仕組みで、アプリはホストシステムから隔離されます。このため、アプリがシステム全体にアクセスする権限が制限され、通常のユーザー権限のままでインストール可能です。
パッケージ管理者:
Flatpak アプリのインストールは、ユーザー自身のホームディレクトリ内（~/.local/share/flatpak）に行われるため、システム全体の変更を伴わず、ルート権限を必要としません。
2. deb ファイルのインストール:
deb ファイルは従来の Linux パッケージ管理システム（dpkg）を使用してインストールされます。このプロセスでは、パッケージがシステム全体に展開され、重要なディレクトリ（例: /usr/bin や /etc）にファイルが配置されるため、システムに影響を与える可能性があります。
管理者権限:
システムの主要な部分を変更するため、deb パッケージのインストールには管理者権限（sudo）が必要です。この際に認証が求められます。